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テコンドーとは?

■テコンドーとは

テコンドーとは、空手や他の武道と比較して多彩で華麗な蹴り技が特徴の武道スポーツです。
  他の打撃系格闘技と比較しても蹴り技の占める割合が非常に高く、スピーディーで多彩な蹴り技が特徴であることから「足のボクシング」と形容されることがあります。
 テコンドーのルールがボクシングと同様に「ウエイト制」、「ラウンド制」であること、そして何より、ボクシングが腰から上だけの部位に対するパンチによる攻撃に限定し、パンチの技術を発展させてきたように、テコンドーも攻撃部位をボディ及び頭部への足による攻撃を有効とし、腰から下への攻撃、顔面へのパンチ及びボディへのパンチの連打を無効とするなど、攻撃の部位や方法を限定することによって、多彩な蹴り技の技術を発展させてきたことが、「足のボクシング」と言われる所以なのでしょう。
 テコンドーの持つ武道精神により、あいさつや礼儀を学び、「社会で必要なルール」や「マナー」を身に付ける事ができるほか、オリンピックスポーツとしてのテコンドーからは基礎体力、柔軟性、瞬発力、バランス能力を養う事で、「しなやかでたくましい体」を作る事ができます。


■グローバルスポーツとしてのテコンドーの現状と競技人口

近代スポーツとしてのテコンドーは、世界テコンドー連盟(WT)が創設された1973年に始まります。
 2年後の1975年には国際スポーツ連盟に加入するに至り、1984年にはアジア競技大会の公式種目として採択されるなど、グローバルスポーツとして広く普及してきました。
 またオリンピックには、1988年ソウルオリンピック、1992年バルセロナオリンピックの2度の公開競技を経て、2000年シドニーオリンピックより正式種目となりました。
 現在では、世界211カ国の国・地域がWTに加盟し、競技人口は7000万人(WT調べ)を超えています。
 主な公式国際大会は、オリンピック・パラリンピック・ユニバーシアード・ユースオリンピック・地域ごとの総合国際大会のほか、世界テコンドー選手権大会・アジア・ヨーロッパ・アメリカ・南アメリカ・アフリカ・中東の6つの地域選手権大会、ワールドカップ・世界学生選手権大会・世界軍人選手権大会など様々な国で開催されています。
 また、US OPEN・KOREA OPEN大会等、WTが公認している各種国際オープン大会も世界各国で毎年多数開催されています。


■オリンピック競技としての「テコンドー」

オリンピック競技としてのテコンドーは、1998年の第24回ソウルオリンピックより公開競技として採択されたことにはじまります。
 当時は、男子のみ8階級の体重別で行われ、ちょうど柔道が1969年の東京オリンピックで正式種目になった時に日本勢がメダルを独占したときのように、男子8階級中7階級を韓国が制するなど圧倒的な強さを見せ付けました。(2020東京オリンピックでは男女各4階級で実施され、韓国の獲得したメダルは男子が胴2、女子が銀1のみとなっており世界各国にメダルが分散しています。また、多くの国で騎手をテコンドー選手が務めており、グローバル化が一層進んでいる事が伺えます)
 続く1992年の第25回バルセロナオリンピックでもテコンドーは公開競技として行われ、2000年の第27回シドニーオリンピックで正式種目として採択されました。(当クラブのアドバイザーである山下博将はバルセロナオリンピック日本代表です。続くシドニーオリンピックには同氏の指導していた男子選手が出場しました。また指導者の申 準植はシドニーオリンピックに韓国代表選手で出場しており、銀メダルを獲得しています)
 野球やソフトボール等、世界的に見ると1部の国々でしか行われていない競技が、オリンピック種目から除外されようとする方向性の中、テコンドーにおいては、2024年パリオリンピック・2028年ロサンゼルスオリンピックにおいても実施が決定しています。
 通常、テコンドーは男女とも体重別の8階級のトーナメント形式で試合が行われますが、シドニーオリンピック以降、オリンピックのみの特別ルールとして男女とも体重別4階級で実施されています。
 オリンピックへ出場するには、各階級別にWTオリンピックランキングの上位6選手および、各大陸別で行われる地域予選(日本はアジアに属するのでアジア大陸予選)で2位以内の選手(オセアニア地域予選のみ1位の選手)、開催国もしくは招待枠1選手に出場権が与えられます。
 世界211カ国の国・地域でテコンドーはおこなわれていますが、オリンピックに出場できるのは、男女・各階級で世界でわずか16名で、まさしく世界トップ選手のみが参加できる舞台です。
 日本からは、これまでのオリンピックで男子9名、女子7名の選手が出場しており、2000年のシドニーオリンピックでは岡本依子選手が銅メダルを獲得しています。
 2020東京オリンピックには開催国枠で男子2名、女子2名の選手が出場し、岡本選手に続くオリンピックでのメダル獲得を目指しましたが残念ながらメダル獲得には至りませんでした。(当クラブのアドバイザーである山下博行が日本代表チームの監督として、また指導者の申 準植がコーチとして東京オリンピックに参加しました)


■プンセ(型)

プンセ(型・Pattern)とは各種防御と攻撃技術を組み合わせたテコンドーの基本です。
 相手がいなくても実戦の修練ができるようになっています。
 一定の演武線に沿って動きながらさまざまな技術を習得できるよう構成されたテコンドー技術の結晶体で、あらゆるテコンドー技術が修得可能とされています。
 キョルギ(組手・Sparring)の技術の向上はもちろん、筋力の向上、呼吸法、バランス、力の強弱、柔軟性、基本動作など、キョルギとは違った技術の修練ができます。
 近年は国内外でプムセの大会も行なわれるようになりました。2006年から世界選手権大会も開催され、国内においても全国大会が開催されています。また2022年・2024年のアジア競技大会(アジアオリンピック)の種目にも採用が決定されており、今後、国際舞台での活躍の場はますます広がっていくことと思われます。
 プンセの大会では、決まった動作をいかに正確に行なうかが採点制で競われます。キョルギと違い、年齢競技のため、どなたでも挑戦できるのが、プンセの魅力です。


■デモンストレーション(演武)

難易度の高い蹴り技で板を割ったり、音楽にあわせて蹴りや型をするなど、ダンス的要素をとりいれておこなわれています。
 当初は、テコンドーの魅力をわかりやすく伝える事を目的としていましたが、現在ではキョルギやプンセと同様に、蹴りの難易度や創作力・技能力・表現力・構成力などを評価する競技として取り入れた大会も開催されてきており、海外では専門のクラブチームや大学チーム、道場も増えています。
 キョルギやプンセに続く、新しいテコンドーの魅力として今後、さらに発展していくでしょう。
 当クラブでも、今後、キョルギ・プンセに加え、デモンストレーションクラスの充実に取り組んでいきたいと考えています。



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