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試合ルール(キョルギ)

■キョルギ(漢字表記:競技、英語表記:Gyeorugi)

テコンドーの代表的なスパーリング種目『キョルギ』はスポーツ性の高いフルコンタクト制の格闘技です。
 ルール上で攻撃部位をボディ及び頭部への足による攻撃を有効とし、腰から下への攻撃、顔面へのパンチ及びボディへのパンチの連打を無効とするなど攻撃の部位や方法を限定しており、そのため、他の打撃系格闘技と比較して蹴り技によるポイントが重視されています。
 試合では道着の上に、危険防止のため胴プロテクターやヘッドギアなどのプロテクターを装着しており、相手プロテクターへの攻撃がクリーンヒットすることでポイントとなり、試合時間内に獲得したポイント数によって勝敗が決まります。


■試合時間と勝敗

試合時間は、2分×3ラウンド・インターバル1分です (公式ルール)。
 試合の勝敗は、技の種類により決められたポイントを多く獲得した選手が勝利します。また、ボクシングと同様に攻撃し倒れた相手が10カウント以内にファイティングポーズを取れない場合 (KO) や、相手のセコンドが試合を中止させた (TKO) 場合等も勝利となります。
 3ラウンド終了時点で同点の場合は、ゴールデンラウンドに進み、2ポイントを先取した選手が勝ちとなります。ゴールデンラウンド終了時にも2ポイントの先取がない場合には、ルールによる優勢順位に基づき勝敗が決まります。

■勝敗の種類
 ○主審の10カウント後もファイティングポーズを取れない (KO)
 ○3ラウンド終了時の得点差 (PTF)
 ○2ラウンド終了時点または第3ラウンド中で20点以上の
  差が開いた(PTG)
 ○ゴールデンラウンドでの2点以上の先取 (GDP)
 ○ゴールデンラウンドで決着がつかない場合の優勢判定 (SUP)
 ○相手選手のセコンドが試合を中止させる (TKO)
 ○レフリーによる相手選手へのストップコンテスト宣言 (RSC)
 ○レフリーによる相手選手へのペナルティー宣言 (PUN)
 ○反則が累積10点となり相手選手が失格 (DSQ)
 ○相手選手棄権による不戦勝 (WDR)

■得点(ポイント)と反則行為

攻撃は、胴体および頭部に装着する胴プロテクターおよびヘッドギアに対してのみ可能で、それ以外 (体の後面・下段) への攻撃は厳しく禁止されています。攻撃は胴体へはパンチと蹴りの両方、頭部は蹴りのみが可能です。
 オリンピックなどの国際大会や国内の主要大会では、電子胴プロテクター (PSS) および電子ヘッドギアを使用します。技術の有効性・打撃の強さ・打撃部位の適正は、電子プロテクターによって判定されます。
 技が決まった場合、電子防具では技の難易度が判別できないため、副審が判定機で技の難易度に伴う加点 (+2点) を行います。

■得点(ポイント)
 ○胴プロテクターへの有効な蹴り(2点)
 ○胴プロテクターへの180度以上の回転を伴う有効な蹴り(4点)
 ○頭部 (ヘッドギア) への有効な蹴り(3点)
 ○180度以上の回転を伴う頭部への有効な蹴り(5点)
 ○胴プロテクターへの突き(パンチ)での有効な攻撃(1点)

■反則行為
 禁止行為に対するペナルティは、主審が宣言します。ペナルティはカムチョン (減点) となり相手へ1点加点されます。
 選手が10回のカムチョン (減点) を試合中に受けた時点で、主審はその選手を敗者(失格:DSQ)として宣言します。カムチョン (減点) は3ラウンドの総得点に随時加算されます。

<減点 (カンチョン):-1点>
 ○境界線を方足が越え場外に出る行為
 ○倒れる行為
 ○試合を遅延する行為
 ○相手をつかんだり押したりする行為
 ○脚を3秒以上あげたり、相手の潜在的な攻撃を妨げる動き
 ○腰より下への攻撃
 ○頭突き、または膝で攻撃する行為
 ○倒れた相手を攻撃する行為
 ○選手またはコーチの不品行行為
  ・審判の決定に従わない行為
  ・決定した事項に不適当な抗議をする行為
  ・試合の結果を妨げる/妨害する不適当な行為
  ・相手選手やコーチを侮辱する行為
  ・ドクター席に医者/内科医の資格を有しないチーム員が座る行為
  ・スポーツマンシップに反する行為または不正行為

■体重別階級

■競技ユニフォームと防具

選手は WT公認の道着を着用し、識別の為一方が「赤」また一方が「青」の電子防具、電子ヘッドギアを着用します。
 その他に着用するものとして、センシングソックス (電子防具使用時)、ハンドグローブ、マウスピース (白または透明) と道着の下に着用するファールカップ (股間)、アームガード (前腕)、シンガード (脛) があります。


■競技コート

試合は競技コートの上で行います。競技コートは競技エリアと安全エリアで構成されています。
競技エリアと安全エリアを含む競技コートは、11.2 m X 11.2 m の範囲で正方形に設置します。競技エリアは、向かい合う面 (対極線) との直径が 8 m であり、八角形の各辺の長さは約 3.3 m です。
 競技エリアの境界線から競技コートの限界線 (外側) の間は安全エリアです。競技エリアと安全エリアのマットは異なる色で設置する必要があり、その色の決定は大会競技規程に従います。
 競技コートの縁の線を境界線とし、選手の片足が境界線を超え越えるとカムチョン (減点) が宣告されます。



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